前回の顎関節症の続きです。
2)顎関節痛障害(Ⅱ型)
前回は筋肉の痛みでしたが、今回は関節その物に痛みが出ている状態です。
関節の変形・歯軋り食いしばりなどの物理的刺激・大あくび
などが原因で関節を痛めてしまいます。
関節を痛めるとは?
関節は、関節の頭・関節の受け皿・グルグル・グルコサミンの関節軟膏の3つで構成されています。
その関節軟骨・周囲の軟組織が炎症を起こしてる病態のことです。
この3つの構成は、後の話でも重要になるので覚えてて下さい。
3)顎関節円板障害(Ⅲ型)
a:復位性関節円板前方転位
b:非復位性関節円板前方転位
まず、知ってて貰いたいのはアゴの関節は、口を開ける度に脱臼(外れて)います!!
人間の関節では、外れる事が出来る唯一の関節です。
口を開ける時に、関節の頭と軟骨が一緒に関節の受け皿から外に出るのが正常です。
ここで、ふとした疑問が湧きます??
口を開けると、いつも外れてるアゴ。アゴが外れて閉まらないってどう言うこと?
要は、一般的に”アゴが外れた”と言うのは自分のアゴが許容できる以上にアゴが開いてしまい元に戻らない状態を言います。専門用語で言うと”顎関節脱臼”ですね。
話を戻します。
今回の顎関節円盤障害とは、”関節の頭”と”関節軟骨”の位置関係が適正でなくなってしまし、口を上手く開閉出来ない状態のことです。患者人口の6〜7割を占めているそうです。
a:復位性関節円板前方転位 の所見
一番わかりやすい臨床症状として、アゴが”パキパキ””ポキポキ”鳴るやつです。
状態:口を開ける時に、関節の頭が関節の受け皿から外に出てるが、軟骨が受け皿の中に取り残されている状態。軟骨のと関節の頭がズレる時に”ポキ”っと音が鳴ります。
b:非復位性関節円板前方転位
口を開けようとしても、軟骨が適正な位置にないのでうまく口を開けれない状態
状態:関節の頭と軟骨が外れて別々の場所にあり、軟骨が押し潰されている状態。
図で示すとこんな感じ。
出典:顎関節症の指針2020
難しいですね。
まとめると、アゴがポキポキ鳴る。
口を開ける時に、アゴが右が左にズレてから開く・引っかかって開きづらい
場合は要注意です。