・歯周病を治療するためのフラップの術式
切除療法
4mm以上のポケットがある場合に、歯周ポケットの再発を防止するために骨・歯茎を切除することで歯周組織を健全化する方法です。
歯茎を意図的に退縮させるので、神経が生きている歯では知覚過敏が起きやすいですが、神経の治療している歯や、見た目が気にならない奥歯では友好的な治療方法です。
歯周組織再生療法
骨の補填材と薬剤(エムドゲインゲル)を使用することで、吸収した骨を再生させます。再生できる骨には制限がありあます。
①垂直性の骨吸収であること
②液体状の薬液を貯める事ができるコップ状の骨吸収であること
よって、水平的に骨吸収しているケースでは適応になりません。
組織付着療法
切除療法と異なり、現状の歯周組織をなるべく維持するために骨や歯茎を触らないオペの方法です。
前歯や、神経の生きている歯で、知覚過敏が起きないように・歯肉退縮を起こさないようにケアできるメリットはありますが、
炎症や汚染物を除去する事で、ポケットは浅くなります。しかし、理想的な結合組織による付着(1mm) + 上皮による付着(1mm)+ 遊離歯肉溝(1mm)の形態とは異なり、上皮による付着(1mm)が1mmよりも長いので、口腔内環境が悪化した時に歯周病が再発しやすいと言うデメリットもあります。
それぞれの術式は、一長一短あるので口腔内の状況・手術部位を考慮して最適なものを選択して行きます。