WISDOM親知らず
親知らずについて
抜いた方が良い親知らず
- ・上の歯と噛んでしまう
- ・歯茎が腫れている
- ・骨に完全に埋まってない
- ・膿が出ている
- ・食べ物が詰まる
- ・匂いがする
- ・虫歯になっている
親知らずの抜歯は怖いですが、少しでも違和感を感じた際には早めの診断を受け、抜歯を検討しましょう。
親知らずとは
正式名称は第3大臼歯と言います。左右の一番奥、8番目に生えてくる歯で、生えない方もいらっしゃいます。
親知らずの生える時期
18〜20歳で生え始めます。
親知らずを抜く必要性
以下のような場合には抜歯を推奨します。
- 痛み、炎症を起こしている場合。
- 矯正治療をする場合。
- 歯ブラシが上手にできず不潔な場合。
- 虫歯がある場合。
- 横向きに生えていて、手前の歯に虫歯リスクがある場合。
抜歯をしなくても良い場合
- かみ合わせに必要な場合
- 完全に骨に埋まっていている場合
- 移植に使える場合
完全に骨に埋まっていて感染のリスクのない場合は、侵襲の大きさを考えて抜かない選択肢もあります。
真っ直ぐ生えている虫歯の無い親知らずは、抜歯しないといけない歯の代わりに移植して使用できる事があります。
親知らずによる症状
親知らずが生えることにより下記のような症状がでる場合があります。
- ・腫れ
- ・痛み
- ・頭痛
- ・肩こり
親知らずの抜歯について
抜歯すべき最適な時期
抜歯のタイミングは、20−30代が良いです。若いうちに抜歯を行う事によって、親知らずが他の歯へ悪い影響を与える前に抜歯する事が大切です。
また、歳を重ねるとともに親知らずと骨が癒着するので抜歯の難易度が上がります。また癒着した骨を切除して抜歯する事になるので侵襲が大きくなり術後の腫れ、痛みが大きくなります。
忙しくないタイミングで抜歯しましょう。抜歯は手術です!術後は、痛み止め・抗生物質を飲んでもらいなるべく炎症を抑えますが、腫れ、痛み、出血は必ずあります。なので、お休みの前日・お仕事やスケジュールに余裕のある時に抜歯を行うように日程の相談を行いましょう。
こんな医院で抜歯がオススメ
- 器具の消毒滅菌がしっかりしている歯科医院
- C T撮影が可能な歯科医院
抜歯は、手術です!滅菌消毒ができない病院で抜歯すると感染症のリスクになります。
親知らずの抜歯の際は、埋まってる方向、深さ、神経との位置関係を正確に判断しリスクを考え抜歯の手技を選択しないといけないです。
抜歯の難易度について
まっすぐに生えている場合
抜歯の難易度 | ☆ |
---|---|
抜歯にかかる時間 | 麻酔してから、抜歯、止血確認まで含めて30分程度。実際処置している時間は10分程度です。 |
抜歯の費用 | 保険の範囲内で初診・検査料含めて5000円ほどになります。 |
横向きに生えている場合
抜歯の難易度 | ☆☆ |
---|---|
抜歯にかかる時間 | 麻酔してから、抜歯、止血確認まで帰宅するまで45分程度。実際処置している時間は20分程度です。 |
抜歯の費用 | 保険の範囲内で初診・検査料含めて10,000円ほどになります。 |
埋まっている場合
抜歯の難易度 | ☆☆☆ |
---|---|
抜歯にかかる時間 | 麻酔してから、抜歯、止血確認し帰宅するまで60分程度。実際処置している時間は30分程度です。 |
抜歯の費用 | 保険の範囲内で初診・検査料含めて10,000円ほどになります。 |
抜歯後の注意事項
術後2・3日の注意事項
- 極端に血流が良くなることは控えましょう。血が出過ぎてしまいます。
- 極端に血流が悪くなることはやめて下さい。血が足りずカサブタができません。
- カサブタが流れてしまうようなことはやめて下さい。
- 血の量が多いようでしたら、ガーゼもしくはティッシュでも構いません。抜歯窩に押し込んで強く噛んで下さい。(一度噛んだら30分程度噛み続けて下さい。)
- 大量の血液を飲み込むと気分が悪くなり嘔吐する事があります。ただし、圧迫止血をしても直ぐに口内が血液でいっぱいになるような出血の際には直ぐに連絡をして下さい。処置が必要な場合があります。
- 処置後の痛みは1~2日、腫れは2~3日後に最大となる場合が多いようです。抜歯後、重苦しい痛みや、しみるような痛み、口臭などの症状が表れた場合は、抜歯後感染が疑われます。お早めに、連絡下さい。
- 上顎洞周辺の処置を行った場合、術後に鼻血が出ることがあります。術後10日前後は強く鼻をかまないよう注意して下さい。
- 今回の処置に伴う合併症発生の可能性として、神経障害、術後感染症や術後出血等が考えられます。前者においては、約3~6ヶ月(1ヶ月~1,2年)の障害、後者においては、発生時に対処療法しています。また、費用は別途自己負担となります。
- 抜歯部位以外の歯ブラシは通常通り行って下さい。患部に関しては、1週間以内に関しては積極的な歯ブラシは避けましょう。汚れが溜まった時に汚れを取り除くために軽く歯ブラシをして下さい。そのままにしておくと感染症のリスクとなります。
- お薬は、指示どおりに最後まで服用して下さい。
- 麻痺が切れるまで、(約2~3時間)の間、飲食は控えてください。(熱いものはやけどの原因となりますのでご注意ください。)また、麻酔の効果で口が開きづらくなります
- 通常処置後の消毒と1~2週間後に抜糸(糸を取る)を行います。
- 骨に埋入している歯を抜歯する際に、歯の周りの骨を一部削除する場合があります。程度によっては下顎骨の強度が一時的に低下することがありますので、抜歯後、骨の状態が安定するまで(3~4ヶ月)は下顎骨に強い外力が加わらないようにご注意下さい。(非常に強い食いしばり、ボクシング、ラグビー等の激しいスポーツ)
- その他、ご不明な点、気になる点、または異常と思われる点がございましたら、ご遠慮なくご連絡下さい。
例:激しい運動・サウナ・飲酒・お風呂に浸かる
例:冷えピタ・氷で冷やす(濡れタオルは可)・喫煙
例:血を出たままにしておく・激しいうがい(口の中に水を含んで出す程度)
親知らず抜歯の流れ
麻酔
口腔内の麻酔を行います。
切開
麻酔が効いたのを確認して治療を開始します。
剥離
骨が見えるように歯茎を剥離していきます。
骨切削
抜歯する歯が見えるまで骨を削ります。
分割
抜歯できるように歯を割ります。
抜歯
割った歯を出してきます。
洗浄
削った破片が残らなように洗浄します。
縫合
歯茎を縫い合わせます。
止血
血が止まったのを確認して帰宅して貰います。
抜歯後の腫れについて
通常どの程度腫れますか?
個人差があります。その親知らずの深さ・癒着度合いにもよります。私自身は、抜歯した患側が体重10キロ太った時ぐらい頬が腫れました。驚くと思いますが、1週間程度で引いてきますのでご安心ください。
このような腫れ方は注意
腫れている部位が、頬と顎下に限局していれば問題ないです。
- 舌の下が腫れてきた
- 息苦しい
- 口が閉じられない
このような場合は、直ちに電話でご相談ください。
親知らず抜歯症例
Case1
抜歯前
抜歯後
Case2
抜歯前
抜歯後
親知らず抜歯で
よくあるご質問
-
昔の人は、親知らずを含めて全ての歯が並んでいました。しかし、現代人は顎が退化してしまったので、親知らずまで全て並んでいる人は少ないです。
-
ごく稀に親知らずが2本ある方がいらっしゃいます。今までに、お一人だけいらっしゃいました。
-
残念ながらありません。親知らずの根や虫歯の治療するとなると、器具が入らないので患者様も術者も大変な作業になります。本当にお勧めできません。
-
親知らずを抜歯したら食事しづらくなるので、軽く食事は済ませて来て下さい。お腹いっぱいで来院されると気持ち悪くなるのでそれも要注意です。リラックスして受診して下さい!は無理だと思うので深呼吸して少し気持ちを落ち着かせて来院して下さい。
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麻酔して、麻酔が聞くまでに説明、抜歯、止血待ち、お会計までで1時間と思って下さい。実際に処置の時間は30分もないです。
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親知らずの生え方によって変わります。一番難しいケースでも保険の範囲3割負担で10000円ぐらいです。詳しくは、親知らずの難易度の項目を参照ください。
-
かなり、レアではありますが、途中で中止する事もあります。残ってしまった歯を出すために加える侵襲とそれを残しておく事のリスクを天秤にかけて患者様と相談の上、あえて残す事もあります。
-
ケースによりますが、難易度は上がりますので虫歯が大きく進行する前に抜歯させて下さい。これは個人的なお願いですね。
-
親知らずを抜いても小顔にはならないです。そんなに、骨を削る事はしないです。
口腔外科
外傷
- ・こどもが転倒して、口から血が出ている
- ・自転車で転んで唇が切れた
- ・転倒して歯が抜けた・歯が折れた
当院の院長は、24時間の救急対応を6年間行なっていました。対応致しますので、そのような時は、お電話で気軽にご相談ください!
医院の受付時間外の場合
当院の受付時間外の場合には下記へご相談下さい。
- 顎関節脱臼
- アゴが外れた!
上記のような場合にはお電話するのは、厳しいと思いますので診療時間内でしたら直接、来院ください。
親知らずと矯正治療
矯正をする際に、抜歯が必要と言われた方へ
歯列矯正を行う際に、抜歯が必要となる場合がございます。矯正の専門医院などですと別の 医院とを行ったり来たりしなければ行けなくなります。
当院には、口腔外科のスペシャリストである院長と、矯正歯科学会認定の矯正担当医が在籍しておりますので、当院で全て完結することが可能です。
お気軽にご相談ください
当院では患者様に安心地して治療を受けていただく為にカウンセリングを受け付けております。
治療が終了したら終わりでは無く、継続的に将来を見据えた予防治療を患者様と一緒に行います。
お気軽にご予約ください。